●地蔵院隠寮新築工事

近所に93才になるおばあちゃんが居ます。
近頃、そのばあちゃん少しぼけが入ってきたみたいなんですね。
龍馬のおとめ姉さんに似た若嫁さん(50代中頃)、口は少々悪いのですがとっても姑さん想いの いい人です。
ある時からばあちゃん自分の意志とは別に下(しも)のほうが緩くなってきました。
おばあちゃん、嫁さんに「もういやだぁ~こんな惨めなのいやだあ~はよ爺さんのとこへ行きたい!」 ダダこねはじめました。
嫁さん、ハイハイと笑顔で相手してましたがばあちゃんあまりにもひつこく言うので「わかったわかったそしたら爺ちゃんとこへ行かせてあげるで!」投げ捨てに言い放ちました。
「どないしたら行けるンや!!」ばあちゃん
嫁さん「あんな、ばあちゃん、爺さん爺さんと毎日言うとるけど仏さんに手合わしてるか?仏壇の前知らん顔して通り過ぎてるし、毎日手合わせてお願いしてみ!きっと早く楽に迎えにきてくれるわ!」
(どうやらこのばあちゃん、仏さんにお参りする事ほとんどしないらしい・・・)
続けて嫁さん曰く「私ら若いモンも横着して毎日よう参らんけど仏さんおるから生きてるんや。助けてもらってるンや。そう思うで」
それからおばあちゃんは毎日欠かさずお爺さんにお願いし、不思議と下の緩みも解決したとの事です。
「仏さんにも参らんとよう勝手な事言うわ!!」
本当の厳しさ優しさとは飾らない本心から発する ことば からですね。。
先週、兵庫県三木市で毎年恒例の金物祭りが行われてました。
若い弟子達も、毎年この日を楽しみにし毎月貯めたお小遣いから背伸びした道具を買いに行きます。
やり鉋が目に付き、少し形や作りは慣れてない作でしたが若い弟子達の勉強の為に購入しました。
やり鉋は、台鉋が出るまでの間、チョウナで荒削りした後に仕上げる道具です。
今に至ってはなかなか使いこなすのも難しくそのほとんどが機械化され使用される事はほとんどありません。
私達は、どの堂宮や伝統建造物にも必ず一カ所はこの痕跡を残しておきたいと思ってます。
伝統を後世に伝える・・なかなか大変な事ですね。
幸いにして私達はすばらしいお施主様方に恵まれてます。
時代を逆行してるようで実は一番最先端を走ってる。。。
そんな気分に酔いしれてる私達は幸せですね(笑)
Copyright (c) 2007. 株式会社 西嶋工務店