●本徳寺 行在所

先代親方と奥さんが毎日お参りされ私達流派が秘伝書を賜る場所として大切にされてりる常光庵大師堂です。
このお堂は村(佐用町下三河)のお堂ですが西嶋家が代々世話役をさせていただき守を致しております。
堂内には正面阿弥陀様、御大師様、不動明王がお祭りされ何時の世も私達を見守っていただいてます。
今回、このお堂の塀が古くなり改修する事になりました。
費用はありません。 私達の弟子(今回は寮生全員で)3日間かけて新しく板塀を造りました。
弟子達にとっても将来この堂内で秘伝書を授かる事を願い一生懸命の奉仕作務です。
迷いや不安あればこの境内で腰を下ろすと心安まれます。。
作業終了後は、恒例の佐用ホルモンうどんです。
まぁみんな食べる食べるわ 元気もらいました(笑)
以前、書いたかもしれませんが・・
先代から続く取引先の娘さん、当時16歳の高校生でした。
家業が建材屋されてました。
実家兼ねたお店から通う高校まで電車通学されていた彼女にお父さんから電話が入りました。
「すまんが帰りに○○建材に寄ってお客さんに頼まれた品物持ってかえってきてくれ」
娘さんは迷わず引き取りにいきました。
中身は便器、それも新聞紙にくるまれて縄で縛っているだけの包装・・・・。
父は鬼のように怖い存在、断ればどんなに叱られるか・・・
山陽電車に便器を乗せ回りの視線を浴びながら涙ながらに帰宅しました。
振り返り彼女は言いました、人生でこれ以上の恥ずかしさと惨めさは無かったと。。
持ち帰った時父は一言、「おーご苦労、まっとったんじゃ。」
今、その彼女は六十三歳、同じ実家でお手伝いされてます。
先日、久しぶりにそんな事ありましたね。。とお聞きすると
「 あぁ~そんなことありましたね(笑)
今の私は、その便器が売れたからこそ生きていれるんです(笑) 」
人は色々な困難や苦しみに遭遇します。
でも、真っ直ぐに素直に生きて行く事、これを大切にしていれば解決してくれるような気がします。
久しぶりに素敵な彼女にお会いしたもので・・・。
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