女子高校生と便器

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2011/6/13 月曜日 西嶋工務店より / カテゴリ : 堂宮大工のつれづれ草

以前、書いたかもしれませんが・・

先代から続く取引先の娘さん、当時16歳の高校生でした。
家業が建材屋されてました。
実家兼ねたお店から通う高校まで電車通学されていた彼女にお父さんから電話が入りました。

「すまんが帰りに○○建材に寄ってお客さんに頼まれた品物持ってかえってきてくれ」

娘さんは迷わず引き取りにいきました。

中身は便器、それも新聞紙にくるまれて縄で縛っているだけの包装・・・・。
父は鬼のように怖い存在、断ればどんなに叱られるか・・・

山陽電車に便器を乗せ回りの視線を浴びながら涙ながらに帰宅しました。

振り返り彼女は言いました、人生でこれ以上の恥ずかしさと惨めさは無かったと。。

持ち帰った時父は一言、「おーご苦労、まっとったんじゃ。」

今、その彼女は六十三歳、同じ実家でお手伝いされてます。
先日、久しぶりにそんな事ありましたね。。とお聞きすると

「 あぁ~そんなことありましたね(笑)
今の私は、その便器が売れたからこそ生きていれるんです(笑) 」

人は色々な困難や苦しみに遭遇します。
でも、真っ直ぐに素直に生きて行く事、これを大切にしていれば解決してくれるような気がします。

久しぶりに素敵な彼女にお会いしたもので・・・。

2011.06.13.bennki

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