国宝姫路城竣工

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2015/3/10 火曜日 西嶋工務店より / カテゴリ : 堂宮大工のつれづれ草

平成27年3月26日 三年の歳月をかけて修復された国宝 姫路城の竣工式が執り行われます。
当日は、工事関係者を含め1400人の方々でのお祝いとお披露目です。

また、49年振りとなるブルーインパルスの飛行もあり素晴らしい式典となるでしょう。

私共も大工担当として御案内を頂きました。
丁度3月8日、神戸新聞正平調に関連記事が登載されてましたのでご紹介させていただきます。

元、文部技官であり昭和の大改修の総監督でありました加藤得二先生のお話です。
私共とのご縁は姫路城の改修が終了し、加藤先生が姫路の地に永住するとの事で弊社顧問となって頂き
城郭建築から社寺全てにおいての規矩術のご指導を賜りました。
私も弟子入りし数年間先生のお伴を致し、数々の西日本の文化財現場にて厳しいご指導とユーモアあふれる経験談を
教えていただいた事を誇りに思っております。

加藤先生の家を建てる時のエピソードがあります。
先代が図面の打ち合わせをし、いよいよ材木の調達に入ろうとした時に先生からこんな注文が入りました。

「材木は国産材、見えるところ全て節有りにするように」

先代親方は加藤先生のような名建築家が面白い事おっしゃるなぁ~と思ったのもつかぬ間
全て生き節の材・・・揃えるのに無節の材より大変だったと後談でした。

「杉は最低で最高の材料なんじゃ」
一級建築士の学者でありながら差し金を使い、鑿を振るうそれはすばらしい先生でした。

姫路に居て城に入れないとはなぁー

先代の想いがやっと一つ成就出来ました。

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